農薬に頼らない害虫対策を目指して!「ニーム (neem)」

 世界的に農作物の安全性に対する関心が高まる中、熱帯樹木である「ニーム」の木が注目されています。
 「ニーム」とは主にインド・東南アジアで栽培されている薬木(インドセンダン)の名称で、その様々な効果から、現地では日常的に生活の中に取り入れられいろいろな使い方をされてきました。その中でも特出すべきは、ニームの木がもつ「虫を寄せ付けない忌避効果」です。特別ミネラル栽培の会では農薬に頼らない栽培を目指し、「ニーム」を利用した害虫が寄り付きにくい環境作りを推進しております。
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●ニームオイルとニームケーキ


 ニームを利用した農業資材には、主に葉面散布に利用される「ニームオイル」と土壌改良剤として利用される「ニームケーキ(ニーム顆粒)」があります。インドセンダンの樹木の実を絞り抽出したのが「ニームオイル」、その絞りカスが「ニームケーキ(ニーム顆粒)」です。
 害虫対策として利用する場合、それぞれ特性がありますが、ニームオイルとニームケーキ(ニーム顆粒)の併用が最も効果的です。
  1. ニームオイル

  2.  農業資材としての利用方法の中で、最も一般的に使われているのはニームオイルです。通常、ニームの実の核(仁)を圧搾機で絞って抽出するオイル上の液体をニームオイルといい、これを希釈して作物にかけることによって害虫を忌避します。
     ニーム種子オイルは非常に苦く、ニンニク臭や硫黄衆があり、ビタミンEや必須アミノ酸を含有していますが、通常は黒っぽく、苦く、不快な臭いがあるため、化粧品や薬品への利用は限られてきました。現在では、種子の収穫方法や保管方法、抽出方法、ニームオイルの保存方法などの改善から、かなり質の高いニームオイルが手に入るようになりました。しかしながら、現在販売されている商品の中にも、質の悪いニームオイルも流通しているため、購入には注意が必要です。
     ニームオイルは葉面散布もしくは土壌灌水で使用されますが、基本的には希釈水を定期的に作物に散布して害虫が寄り付きにくくする葉面散布が有効です。

  3. ニームケーキ(ニーム顆粒)

  4.  種子の仁からニームオイルを圧搾した後に残った物質を「ニームケーキ」と呼びます。この物質は、何世紀もの間インドで土壌改善に利用されてきました。経験がそこで働く農夫に教えたわけですが、残ったニームケーキを庭の土にいれると、害虫の問題がない、大きくて状態の良い植物が生育します。
     ニームケーキは、害虫を寄せ付けない忌避的な作用と、作物の成長を助ける土壌改良的な作用の両方を兼ね備えています。  このニームケーキもオイル同様、質の良いものと悪いものが流通しておりますので、質の良いものを選択する必要があります。
     ニームケーキは基本的にセンチュウ・ヨトウムシ・ネキリムシなどの土壌害虫対策に利用します。使用する場合、一般の肥料のように土中に深く混ぜるよりは、なるべく浅く混ぜたほうが効果的です。(家庭菜園やガーデニングの場合は、土の表面に撒くだけでも良いでしょう)
 ニームの木は非常にユニークな化合物を有しており、同定されたものもあれば、まだ同定されていないものもあります。比較的一般的でそれゆえ最も詳しく分析された化合物は以下のとおりです。
  • ニンビン(nimbin):抗炎症、解熱、抗ヒスタミン、抗真菌
  • ニンビディン(nimbidin):抗細菌、抗潰瘍、鎮痛、抗不整脈、抗真菌
  • ニンビオール(nimbiol):抗結核、抗原虫、解熱
  • ゲデュニン(gedunin):血管拡張、抗マラリア、抗真菌
  • ニンビネートナトリウム(sodium nimbinate):利尿、殺精子、抗関節炎
  • ケルセチン(quercetin):抗原生動物、抗酸化、抗炎症および抗細菌
  • サランニン(salannin):忌虫剤
  • アザディラクチン(azadirachtin):忌虫剤、摂食阻害作用、抗ホルモン
ニームで発見された害虫対策に最も活性の強い化合物は「アザディラクチン」で、摂食阻害剤として作用します。その為、ニームオイル・ニームケーキ(ニーム顆粒)のいずれも、アザディラクチンの含有量が害虫対策には重要になってきます。

参考文献
ニーム―忌虫効果で無農薬を可能にするインドセンダン(ジョン・コンリック著 フレグランスジャーナル社)


次は、ニームの特徴についてです。